治療法・ケアについて

医療情報

EBには、現在のところ根本的に治す治療法はありません。そのため、症状を軽減し、傷や痛みをできる限り抑えながら生活を続けていくための対症療法と日々のケアが中心となります。

適切なケアを行うことで、傷の悪化や感染症の予防、生活の質(QOL)の維持につながります。

日常の基本ケア

  • 刺激を避ける工夫
    衣服や寝具の摩擦、体温の上昇、乾燥、硬い食品などが症状悪化の原因となるため、できるだけ物理的刺激と温暖を避ける工夫が重要です。
  • 毎日の処置が中心
    水疱処置・創傷処置・ドレッシング材による保護を毎日行います。状態に応じて軟膏外用や抗生物質・栄養管理を併用することもあります。

水疱処置(すいほうしょち)

水疱を放置すると膨らみ続けてしまうため、早めの処置が大切です。滅菌済み注射針などで数カ所穴を開け、内容液を抜く。皮膜(ふた)は破らず残すことで、皮膜が自然な被覆材となり、傷を保護します。

創傷処置(そうしょうしょち)

皮膚が剥けた部分には以下のようにケアします。

  1. 泡立てて軽く洗い、水道水や生理食塩水(0.9%)で洗い流す
  2. 異変がなければ軟膏は使用せず、ドレッシング材で保護

※痛み・発赤・悪臭・化膿・緑色に変色などがある場合は受診を推奨

合併症への対応

状態に応じて抗生物質軟膏などが用いられますが、長期使用は耐性菌の原因となることがあるため注意が必要です。びらん・潰瘍が悪化した場合には、感染症や皮膚がんの可能性もあるため、早めの受診が安心です。

痒み対策

  • 冷やしたタオル・保冷剤で患部を冷やす
  • 止痒剤(かゆみ止め)の使用
  • 寝ている間に掻きむしってしまう場合は、ミトンで手足を保護する

歯と目のケア

歯:傷つきやすく歯の形成不全も起こりやすいため、6ヶ月頃から歯科検診を。虫歯は治療が困難な場合があり予防が大切。

目:まぶたと眼球の癒着や角膜損傷の恐れがあるため、紫外線を避け、目薬・眼軟膏の使用、定期的な眼科受診が安心です。

外科治療

症状に応じて以下の処置が行われることがあります。

  • 指の癒着に対する手術
  • 食道狭窄の拡張術
  • 皮膚がんの切除や皮膚移植 など

※手術前には、テープ固定・血圧計・体位移動などの際の皮膚保護を医療者へ事前説明する必要があります。

栄養管理

栄養摂取が十分にできない場合、貧血や倦怠感が悪化することがあります。状態により、以下のような方法で栄養摂取を行います。

  • 栄養補助食品(エンシュアリキッドなど)の飲用
  • 点滴や経鼻での経管投与