患者様やご家族の方へ

EBとともに暮らす毎日は、医療ケアの負担や情報不足、不安など、さまざまな悩みが伴うこともあります。このページでは、患者様やご家族が安心して必要な情報にたどり着けるよう、治療やケアに役立つ資料、医療制度、専門医の情報、最新の研究動向などをまとめています。

ガイドブック

EBについて知りたいとき、日常のケアや制度のことを調べたいとき、安心して手に取れるガイドブックがあると心強いものです。
このページでは、友の会が発行するガイドブックに加え、外部団体が制作した参考資料もご紹介します。
必要な情報に、どうか無理なくたどり着けますように。

友の会発行のガイドブック

EBに関わる皆さまに役立てていただけるよう、友の会では複数のガイドブックを制作・発行しています。
これらのガイドブックは ご希望の方へ無料で配布しています。

EBライフガイドブック
〜在宅難治性皮膚疾患処置指導管理料〜

EBの疾患情報、在宅指導管理料の解説、保険支給製品の一覧、福祉制度、そして日常生活の工夫など、EBとともに生きるための知識”をトータルライフの視点からやさしくまとめた一冊です。

EBライフガイドブックの表紙
表皮水疱症で生まれた赤ちゃんのためのガイドブック
EBライフガイドブックの表紙
親と教師のための学校生活でのガイドライン
EBライフガイドブックの表紙
EBに適した生活の工夫
EBライフガイドブックの表紙
表皮水疱症の患者さんのためのハンドブック

ガイドブックの入手をご希望の方は、メールにてご連絡ください。

外部資料(ガイドブック・情報サイト)のご紹介

EBについて知るために役立つ、外部のガイドブックや情報サイトもあわせてご紹介します。
社会保障制度の活用や、日々の生活に役立つ情報がまとめられており、参考としてご活用いただけます。

これらの資料は友の会が作成したものではありません。ご利用の際は、ご自身で内容をご確認のうえ、参考情報としてお役立ていただければ幸いです。

医療制度

EBの治療とケアを続けていくためには、医療費助成や在宅で使える医療材料など、さまざまな制度を知っておくことが大切です。
安心して治療を継続できるように、利用できる制度や支援の仕組みを整理しました。わからないことや迷うことがあれば、どうぞ一人で抱え込まずにご相談ください。必要な支援につながるお手伝いをしていきます。

EBが対象となる医療制度

EBは、病型を問わず「指定難病」および「小児慢性特定疾病」の対象疾患です。
医療費の負担を軽減し、必要な治療やケアを継続できるよう、国の公的医療費助成制度を利用することができます。詳細は、各都道府県又は指定都市の保健福祉担当窓口や保健センターにご相談ください。

医療制度に関するQ&A

Q

障害者手帳の申請が通らず、車椅子の助成などはすべて自己負担でしたが、障害福祉の扱いは変わるのでしょうか。

A

障害者総合支援法の対象疾病の対象も大幅に拡大され、表皮水疱症も対象になっています。この対象拡大によって、日常生活での深刻な障害や合併症が判断されることで、たとえ、障害者手帳がなくても、障害福祉サービスが受けられます。

Q

特定疾患受給者証で支給されている創傷被覆材やガーゼ等の医療材料は、小児慢性特定疾病でも支給されますか。

A

表皮水疱症を対象に支給される在宅処置用の医療材料については、小児慢性特定疾病でも変わりなく支給されます。 ただし、小児科の医師は、小児慢性特定疾病の診断意見書は書いてもらえますが、在宅用衛生材料や創傷被覆材等の処方箋は、皮膚科、または形成外科の医師に書いてもらう必要があります。

Q

特定疾患医療受給者証や小児慢性特定疾病のいずれにしても、月額負担がありますが、中学3年生までは「子ども医療費」があって、負担額はゼロになります。それでも、小児慢性特定疾患には入るべきでしょうか?

A

子育て家庭の負担を軽減し、必要な医療を受けられるよう医療保険及び受給者が自己負担した額を市区町村が助成するという子どもの医療費助成制度。 各市区町村が実施主体となっている「子ども医療費助成」と国が主体の「小児慢性」どちらを申請したほうが「お得」なのか、という相談は少なくありません。
「子ども医療費制度」は、他の福祉政策と同様に社会的公平を図る観点から、真に医療費の助成が必要な人のみに助成対象者を限定するため、対象年齢・自己負担額・所得制限基準額を独自に設定していたり、都道府県と同一基準のところもあります。お住いの都道府県または市区町村のホームページで確認できます。実際、「小児慢性」や「特定疾患」と、保険適用の医療費すべてを助成する「子ども医療費助成」を比べると経済的な面からすると「子ども医療費」を選択されることになると思います。一方、小児慢性と子ども医療費助成の両方を持つことも可能です。 この場合、一旦、医療機関の窓口で小児慢性の費用を支払った後、役所で全額払い戻してもらう<償還>という手続きが必要となるケースと、市区町村または医療機関の窓口で直接支払う現物給付もあります。 当面は「小児慢性を申請してください!」と強制はされることはありません。小児慢性を申請することで、その疾患の研究が促進する、難病のお子さんの社会参加が促進するなどの説明はありますが、あくまで相談者さんの判断(手続きの面倒、診断書にかかる手間と経費、主治医の助言など)にまかせられます。 詳しくは、小児科や皮膚科の主治医や医療機関の相談室、お住いの都道府県健康福祉部保険医療課の担当窓口や保健所・保健センター等にご相談ください。

Q

小児慢性は、表皮水疱症では申請できなかったのですが。

A

これまでの表皮水疱症においては、致死型接合部型のみが小児慢性特定疾病の対象でしたので、医療者でもあまり知られていませんでした。今回の新しい法整備により、病型を問わず表皮水疱症が対象になりました。 ただし、常に水疱やびらんがあり、在宅処置として創傷被覆材(特定保険医療材料)を使用する必要が生涯にわたり継続する、という診断が基準となります。そのため、単純型が認定される一方、これまで特定疾患受給者証をもっていた場合でも、軽症程度と認定されると対象外になるケースも出てきます。

Q

今年、中学生になった患児の親です。これまで特定疾患受給者症を持っていましたが、今年になって、保健センターから小児慢性特定疾病を申請するように勧められました。何がどう違うのでしょうか。

A

小児慢性と特定疾患の医療費助成面で大きな違いは、月の自己負担上限額です。(特定疾患の2分の1、入院時の食費も2分の1負担)。 ただ、それ以外に、「認定基準」も下記のように異なります。

小児慢性:
常に水疱びらんがあり、在宅処置として創傷被覆材(特定保険医療材料)を使用する必要のある場合

特定疾患:
重症度分類で「中等症以上」を対象。

手続きは双方大きな違いはほとんどありませんが、小児慢性特定疾病の申請は、18歳までに済ませれば、20歳まで受けられます。 大きな違いは、その目的で、今回の小児慢性特定疾病における法律施行(児童福祉法一部改正)にあたり、「慢性疾患児の特性を踏まえた健全育成・社会参加の促進、地域関係者が一体となった『自立支援』の充実」という点です。 ですから、20歳を過ぎて特定疾患に移行する際には、軽症傾向がない限りはほとんど問題なく継続されるものと思われます。

Q

私は、単純型表皮水疱症です。これまで医療費の助成が受けられなかったのですが、どうなりますか?

A

表皮水疱症の主たる3つの病型のうち、特定疾患として医療費の公費負担が認められていたのは、「接合部型」と「栄養障害型(優性・劣性)」のみでしたが、新しい難病の診断基準により、「単純型表皮水疱症」はもちろん、どの病型であっても、日常生活に支障がともなう程度の症状が認定されれば、医療費助成の対象となります。また、症状の程度が重症度分類等で一定以上に該当しない者であっても、「高額な医療を継続」することが必要な者(特定保険医療材料等の支給量など)については、医療費助成の対象とみなされます。

専門医

EBの診断・治療・ケアには、専門的な知識と経験を持つ医療機関の存在が欠かせません。
DebRA Japanでは、医療アドバイザーとしてご協力いただいている先生方と連携し、患者さん・ご家族のより良い医療と生活を支えるための指導・助言・相談体制を整えています。医療機関にかかる際や、セカンドオピニオンの検討、治療・ケアに関する疑問がある場合にも、どうぞ安心してご活用ください。

専門医(DebRA Japan医療アドバイザー)一覧

EBの診断・治療・研究についての講演はじめ、QOLに関する指導・助言・相談をお願いしています。

治療情報

EBの治療は、現在のところ根本的に治す方法が確立されておらず、症状を和らげながら日々の生活を支える対症療法が中心となります。
一方で、国内外では治療薬や治験を含む研究が進んでおり、将来への期待が高まっています。
このページでは、治療法・日々のケア、治療研究(治療薬・治験)、そしてEBに関連する合併症について、できるだけわかりやすくまとめています。

治療法・ケアについて

EBには、現在のところ根本的に治す治療法はありません。そのため、症状を軽減し、傷や痛みをできる限り抑えながら生活を続けていくための対症療法と日々のケアが中心となります。適切なケアを行うことで、傷の悪化や感染症の予防、生活の質(QOL)の維持につながります。

日常の基本ケアのポイント

  • 刺激を避ける工夫
    衣服や寝具の摩擦、体温上昇、乾燥、硬い食品などを避け、できるだけ肌への刺激を減らします。
  • 毎日の創傷・水疱処置
    水疱は放置せず内容液を抜き、皮膜は残して保護に活かします。
    皮膚が剥けた部分は洗浄し、必要に応じてドレッシング材で保護します。
  • 合併症への注意
    感染の悪化や潰瘍の進行がある場合は早めの受診が安心です。
    抗生物質軟膏の長期使用は耐性菌に注意が必要です。
  • 痒みへの対策
    冷却、かゆみ止めの使用、寝ている間のミトンなどの工夫が役立ちます。
  • 歯と目のケア
    • 歯:6ヶ月頃からの定期検診、虫歯予防が重要。
    • 目:紫外線対策、目薬・眼軟膏の使用、定期的な眼科受診が推奨されます。
  • 外科治療が必要となる場合
    指の癒着、食道狭窄、皮膚がんなどに対して手術が行われることがあります。
  • 栄養管理
    栄養補助食品、点滴、経管投与など、状態に応じた方法で栄養を補います。

かつては軟膏を塗ったガーゼをあてるケアが主流でしたが、以下のような多くの課題がありました。

  • ガーゼ交換時の強い痛み
  • 新しく再生した皮膚が剥がれてしまう
  • 浸出液が漏れやすく治りにくい
  • すべて自費購入で経済的負担が大きい

2010年の診療報酬改定により、EB患者に限って在宅用医療材料が保険収載され、現在は創傷被覆材(ドレッシング材)を保険算定で使用できる環境が整いました。
ドレッシング材は症状や部位によって適切な種類が異なります。また、医療機関によって取り扱い製品が異なる場合もありますので、迷ったときは主治医、または友の会にお気軽にご相談ください。

これらのケアや治療の具体的な方法については、詳細ページでさらにわかりやすくまとめています。

治療研究について

EBは現在も根治治療が確立されていませんが、国内外で治療研究が進められており、将来への期待が高まっています。特に栄養障害型(DEB)の分野では著しい進歩がみられています。

世界で進む臨床研究

アメリカ・欧州では、栄養障害型患者への骨髄移植により皮疹の改善が認められたという報告が複数あり、治療の選択肢拡大につながる成果として注目されています。

日本での取り組み

日本でも、大阪大学の玉井克人教授による「骨髄間葉系幹細胞移植」の治験が進められており、臨床応用への期待が大きく高まっています。さらに以下のような研究も進展中です。

  • 7型コラーゲンを用いたタンパク補充療法・細胞投与療法
  • 自家培養表皮(火傷治療ではすでに保険適用)
  • iPS細胞を応用した遺伝子治療の開発

治療薬や治験についての情報は、以下のページをご覧ください。

合併症について

EBには、皮膚以外の箇所に関連して起こる合併症が見られることがあります。症状の種類や程度は個人によって異なりますが、早期に気づき、適切なケアや受診につなげることが大切です。

よくみられる合併症の例

  • 感染症
  • 貧血
  • 栄養不良・栄養障害
  • 瘢痕(はんこん)や関節拘縮(手足の変形)
  • 皮膚悪性腫瘍(皮膚がん、特にDEBでは注意が必要)
  • 消化器症状(食道狭窄・幽門狭窄など)、嚥下(えんげ)の困難
  • 成長発育遅延 など

関連情報

医療・研究・支援団体など、信頼性のある情報源をまとめました。
患者さんやご家族はもちろん、医療や教育の現場、福祉に携わる方々にとっても役立つリンク集です。どうぞご活用ください。

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